INTERVIEW移住者インタビュー
藤倉 さん
30代
私・妻・息子(4歳)
暮らし向き(住居やお仕事、日常の様子など)
・御牧原暮らし3年目
・農地付き戸建て中古住宅住まい
・公務員
・御牧原に来てから日常のほとんど、仕事・子育て・畑しかしてない気がします
一度見た景色が忘れられなくて
- 御牧原に移住したきっかけはなんですか?
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子どものころから大きな建築をつくる仕事が憧れで建設業に就職し、以前の生活では片道90分かかる電車通勤を除き生活には概ね満足していました。そんななかで長男が生まれ、このまま私の仕事の都合で都市部に暮らし続けることが本当に家族の幸せに繋がるのだろうかという思いが日増しに強くなり、ある日妻に田舎暮らしを提案しました。田舎暮らしといっても、僕と妻それぞれが思い描く暮らしにはかなりのズレがあると感じ、自分たちにとって田舎暮らしに必要なものとそうでないものを選り分けるためにあちこちへ足を運びました。
畑をしたい、自分たちが食べるものを自分たちで作りたい、自然のそばで子育てをしたい、というのは私と妻にとって外せないテーマでした。
私のワガママで、眺めの良いところで暮らしたいという要望も取り入れてもらいました。むかし、旅すがら車で通り抜けた御牧原の風景を思い出し、周辺で農地つきの物件を探し始めたところ、人の縁もありトントン拍子で物件が見つかり、御牧原へやって来ました。
- 長野県、御牧原のお気に入りポイントを教えてください。
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長野県はとにかく山岳風景が綺麗。節季ごとに変わる景色の感じ方は都市部での生活のそれとは全く違います。かねてよりやってみたかった山岳登山も始めたところ。魅力的な多くの山々と距離が近いこと、登山の先達が身近に多いことは登山への敷居をかなり下げていると思います。おいしい食べ物が多いことも長野県の魅力で、特に果物・野菜好きの私達にとっては外せないお気に入りポイントです。
自分の畑で採れたアスパラを食べたときなどは本当に幸せだなぁと感じます。長野県は農家の数が全国トップなのだそうですが、中でも自給的農家の占める割合が多く、実際住んでみると農に親しむ文化が浸透していると感じます。
御牧原は農地の状況や周辺に多数ある農に係る店舗や施設の状況、また、私たちのような農の初学者にも親切に教えてくださる方が多いことをとっても、自給農に挑戦したい方にとってはお勧め出来る場所だと思います。また、東御市では"里山探検"という子どもの自然体験活動が行われており、これは私達の居住地選びの決め手のひとつでもあったのですが、自然のそばで子育てをしたいという方はぜひ体験会等に参加して欲しいです。
- 移住してきて、逆に大変だなと思ったことはなんですか?
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やっぱり、長野は冬が寒く長い。東御市周辺は晴天率が高く、また県内でも比較的積雪が少ない地域ですが、平野部育ち私の体にこの寒さは堪えます。特に御牧原の冬は市内の中心部よりさらに3℃くらい気温が低く、風が強烈です。
私のように古い家に住まわれる方は断熱暖房対策をしっかりとってから入居しないと寒くてつらいと思います。
畑に関して大変だったことは、御牧原の土は強粘土質であることです。粘性土では農作業の制約も多く、土が重くて粘るため耕すのが大変です。おかげで年じゅう腰が痛いですが、強粘土で育てた野菜は味が濃くとてもおいしいです。
- これから移住を検討される方にアドバイスをお願いします!
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農地の情報が少なく、地方に住んで田畑に挑戦してみたいという方は物件探しに苦労すると思います。特に私たちのように自給菜園をやる場合、絶対に自宅に隣接する農地の方が都合が良いのですが、そうした物件は絶対数が少なく、あっても条件的に何かしらリスクを抱えている物件がほとんどかと思います。また、さまざまな理由で農地の耕作維持に困っている方は多く、ここの農地を耕してみないかというお誘いは多いので、入居当初からの農地の所有にこだわらず、農地を借りるという発想を持つと、物件の選択肢が広がるのではないかと思います。
農地を借りるための情報が整備されている地域は少ないと思います。そのために、行政の移住定住の窓口より地域のキーパーソンを紹介してもらい、借りられそうな農地の情報を得るというような行動ができるか。農村生活では、困ったときに相談できる、助けていただける地元の方がいるかどうかで、やれることの幅がかなり広がります。
訓練のつもりで定住地選び時から地元の方と積極的にコミュニケーションをとってみて欲しいです。